松本大北地域出産・子育て安心ネットワーク協議会とは
松本地域で分娩されるすべての妊婦さんと、産婦人科の救急治療が必要なすべての患者さんが、松本地域で受け入れ可能となるように、平成20年に「松本地域出産・子育て安心ネットワーク協議会(会長・松本市医師会長)」が設立されました。その後、令和3年度から大北地域が加わり、名称を「松本大北地域出産・子育て安心ネットワーク協議会」と改め、広範囲で活動を継続しています。
主な取組み
分娩医療機関の負担軽減を図るため、分娩医療機関と健診協力医療機関(妊婦健診のみ取り扱う医療施設)の役割分担を明確にし、連携体制を構築するとともに、その連絡調整を行ったり、分娩医療機関と健診協力医療機関の間で妊婦情報を共有するため共通診療ノートを作成するなどの取組みを進めています。
このシステムが必要になった背景
産婦人科医不足は、長野県でも非常に深刻で、一部の地域では地域の住民がお産する場所がなかったり、里帰り分娩ができないといった事態がおこっています。
松本・大北地域の分娩を扱う医療機関も減少の一途です。その結果、現在分娩を扱っている医療機関の負担は増大し、分娩受け入れ数の許容限界に達し、さらに、分娩を受け入れる病院では、手術などの入院管理が必要な婦人科疾患や、緊急対応を要する救急搬送の受け入れも行っているため、産婦人科医は過重労働を強いられることとなりました。
このままでは、限界を超えた医療機関がさらに診療を取りやめ、産婦人科のお産・手術・救急搬送などの受け入れが不可能になる恐れがあるのです。産婦人科医の数が今の倍くらいに増えないと、根本的な解決には至りませんが、それにはかなりの時間がかかります。松本・大北地域における、これ以上の産科医療体制の崩壊をくい止める緊急避難措置として、「松本大北地域出産・子育て安心ネットワーク協議会」を設立して、産科医師の負担軽減と離職防止、さらには妊産婦への医療サービスの向上を図るためのシステムを作り出す必要があったのです。
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会長あいさつ
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松本・大北地域の出産システムについて