(取材日:2025.2.19)

子育てあんしんサポートルーム
保健師や助産師が妊娠中の心やからだの相談、お子さんの発育・発達等の相談に応じます。

●どこで、いつ利用できますか?
中央あんしんサポートルーム(塩尻市保健福祉センター内)と、北部あんしんサポートルーム(北部交流センター(えんてらす)内)の2か所で行っています。
利用時間は月~金曜日の9:30~11:30、13:30~15:30です。年始年末や祝日、建物の休館日は休みとなります。
また片丘支所・楢川支所(楢川保健福祉センター)・洗馬支所・北小野地区センターで「出張あんしんサポートルーム」も月1回開いています。日程は塩尻市のHPや「広報しおじり」に掲載しています。
住んでいる場所に関係なく、どの会場でもご利用いただけます。
●予約は必要ですか?
予約は不要です。お気軽にお越しください。助産師が不在の場合がありますので、助産師への相談をご希望の場合はお問い合わせください。
●塩尻市民でなくても利用できますか?
市民の方ではなくても利用可能です。里帰りや長期入院など、何らかの理由で塩尻市に滞在している方もご利用できます。
●持ち物は何が必要ですか?
母子健康手帳と、計測の時などに使用するバスタオルをお持ちください。
●利用の流れを教えてください
受付で名前を記入し、母子健康手帳をスタッフにお渡しください。
スタッフが順番にお声がけし、個別に計測、相談等対応しますので、それまでおもちゃで遊んだりしてお待ちください。授乳スペースもあります。計測だけのご利用もOKです。

●毎回同じ職員に相談できますか?
3~4名の保健師が各会場を回っていますので、必ずしも同じスタッフがいるわけではありませんが、相談内容についてはカルテを作って情報を共有していますので、家庭環境やどんなことで悩んでいるかなど、どのスタッフが相談にあたっても対応できるようにしています。
●どんなことが相談できますか?
妊娠中は、つわりをはじめとするマイナートラブルなど。出産後は、身体の変化や母乳について、また育児の負担からくる心身の不調など。さらに、子どもの言葉や歩行など成長発達への不安、イヤイヤ期への対応、体調を崩した子どもへのケア、予防接種の進め方など、出産や育児にまつわる悩みや不安について、小さなことでもどんなことでも聞かせてください。
「初めての子育てで分からないことばかりで不安」「実家が遠く頼れる人がいない」「引っ越してきて知り合いが少なく地域のことが分からない」なども相談に乗ります。
◆利用者の声 お子さん:9カ月
「出張あんしんサポートルーム」でお世話になっていて、「中央あんしんサポートルーム」にも足を運ぶようになりました。
身長体重を計測すると、ちゃんと大きくなっているんだなと安心します。
最初は「こんなことを聞いても大丈夫かな?」と思うような些細なことでも、保健師さんたちが一つひとつ丁寧に答えてくれるので、話しているうちにその場で次々聞きたいことが浮かんで、いつの間にか時間が経っています。
◆担当保健師より
子育て中って本当に小さいことが気になるものだと思います。今着せる服や快適な室温、離乳食、発達のことまで。
いっぱいいっぱいで日々過ごしていると、産みたくて産んだのに子どもをかわいく思えなくなってしまって辛いと悩むお母さんがいます。「辛い思いを今日ここで吐き出せたことで子どもがかわいいと思えた、明日からまた頑張れそうです」という声を聞くと、こういう場があって良かったと思います。
お母さん同士交流して、ママ友とたくさん話すことで救われる人もいると思いますし、逆ににぎやかな場は苦手だけど、一対一で静かにじっくり話を聞いてもらいたいタイプの人もいると思います。「あんしんサポートルーム」が、どんな人にとっても居心地のいい場所であるようにと心がけています。
子どもが大切だからこそいろいろ気になる、自分の時間がなくて毎日苦しいというお母さんに、「正解を出してはあげられないけど一緒に悩むよ、一緒に子育てしましょう」「小さなことや気になること、何でも相談してもらっていいので気軽に来てください」と伝えたいです。
親子にこにこ食事相談
離乳食等、お子さんやご家族の食事に関する相談に栄養士が応じます。
●どこで、いつ利用できますか?
中央あんしんサポートルームでは月に2回10:00~11:30で、いずれも水曜日です。
北部あんしんサポートルームでは月に2回10:00~11:30で、いずれも木曜日です。
日程は塩尻市HPや「広報しおじり」でご確認ください
●予約は必要ですか?
予約は不要です。お気軽にお越しください。
●持ち物は何が必要ですか?
母子健康手帳をお持ちください。
●利用の流れを教えてください
あんしんサポートルーム内にある受付に名前を記入し栄養相談希望の欄にマルをして、スタッフに母子健康手帳を出してお待ちください。相談内容によっては参考資料などを見ていただきながら、栄養士が順番にお話をお聞きします。
●どんなことが相談できますか?
ちゃんと噛んで飲み込めているのか、初めての食材はアレルギーにどう配慮すればいいのかなど、小さいお子さんをお持ちのご家庭の食に関することなら何でもご相談ください。
離乳食について、好き嫌いや食べムラのお困りがあれば、今お子さんがどういう発達の段階にあるのか説明しつつ、適切な食材と味付け、回数や量、あげるタイミング、母乳との兼ね合い、栄養バランス、負担の少ない作り方、これから成長してどうなっていくかなど、様々なご相談にお答えします。
また、保護者自身やご家族の食生活で気になる点もあれば相談してください。
●利用者の声 お子さん 9カ月
離乳食が進んで3回食になったので相談に来ました。どんなものをあげればよいか、形や柔らかさなど、本を読んでもやっぱり分からないことがあるので、不安や疑問点を専門家である栄養士さんに相談できるのは、とても心強いです。
●担当栄養士より
相談内容はいろいろですが、「離乳食を食べてくれない」という悩みが一番多いです。相談に来られたらまず、目の前の子どもの様子を見て、お話をじっくり聞き取っていく中で、授乳の回数、好きな食材や苦手な食感、おやつやジュースをあげている量やタイミングなど、離乳食を食べてくれない原因をさぐり、一人ひとりにあった対応を一緒に考えていきます。
幼児食に関しては子どもに歯が生えるとつい早い段階で大人と同じようなものをあげてしまいがちですが、まだ歯も歯茎もとても柔らかいので、食材の大きさや柔らかさに気を付け、味覚も敏感なので味付けを薄めに、段階を踏んでいきましょうというお話もしています。
もし歯や口に食事のトラブルの原因があるかもという場合には、歯育相談をご案内しています。「中央あんしんサポートルーム」では、なるべく同日に栄養相談と歯育相談を実施するようにしているので、スムーズにつなぐことができるのも強みですね。
SNSに載っている凝った離乳食を見て、私には作れないと落ち込んだり、今の時期なら何グラムを何回食べるはず、と育児書通りにきっちり進めたい真面目なお母さんもいらっしゃるのですが、「一番大切なのは子どもの状態をよく見ること」「元気に大きくなっていれば大丈夫だから、肩の力を抜いていきましょう」と伝えたいです。
食事に関することで困ったことがあればいつでも来てください。どんなことでも相談に乗ります。
口のケアと歯育相談

中央と北部のあんしんサポートルームのすぐそばのスペースで、歯科衛生士がお子さんの歯や口腔の悩みの相談に応じます。
2名~3名体制で相談にあたり、一人ひとりのお子さんのカルテを作成して相談ごとを記録し、成長に合わせて不安や疑問にお応えします。
●どこで、いつ利用できますか?
塩尻市保健福祉センターと北部交流センター(えんてらす)で、それぞれ月1回、10:00~11:30に行います。日程は塩尻市HPや「広報しおじり」でご確認ください。
●予約は必要ですか?
予約は不要です。お気軽にお越しください。
●持ち物は何が必要ですか?
母子健康手帳と、自宅で使っている歯ブラシや歯磨き粉などをお持ちください。
●利用の流れを教えてください
受付で名前を記入し、母子健康手帳をスタッフに出していただき、順番にお呼びしますので外の待合スペースでお待ちください。
順番になりましたら、歯や口腔機能について気になることや相談内容を伺います。仕上げみがきの相談では、家でどのようなやり方で歯みがきをしているか見せてください。実際に使っている歯ブラシを使って再現していただいて、お口の状態やお子さんの様子を見てアドバイスします。歯だけでなく、唇や舌や歯ぐきの状態も診ます。
●どんなことが相談できますか?
むし歯の心配をはじめ、嚙み合わせや歯並びに関することや、指しゃぶりの影響、フッ化物素をいつごろから使ったらいいか、歯みがきを嫌がって毎日大変、きちんとみがけているか、歯のために食習慣や飲み物食べ物で気を付けることなど、お子さんの歯や口の中のことで心配なこと、気になる点について何でもおたずねください。
お子さんの現在今の歯と口腔の状態と、成長した少し先、将来的にどうなっていくかの見通しを含めてお話させていただきます。
●子どもは口の中を見せるのを嫌がりませんか?
歯科医院にあるような診察台ではなく、保護者もしくは歯科衛生士のもとでごろんと寝ころがるスタイルで、声をかけながらお口の中を診ていきます。泣いてしまう子も多いですが、みなさんそうなので気にしなくて大丈夫です。
●時間はどれぐらいかかりますか?
だいたい15分ぐらいですが、相談内容によって長くなることもあります。

◆利用者の声 お子さん:1歳8カ月
歯が生えて、離乳食が始まったぐらいの頃から定期的に診てもらっています。子どもの歯に白い影が見えるような気がして、むし歯のなりかけかな?とか。やっぱり歯医者に連れていくのはハードルが高いけど、ちょっと気になることについて、ゆっくりじっくり相談できるし、具体的に歯のみがき方なども教えてもらえてありがたいです。
◆担当歯科衛生士より
なるべく小さいうちから定期的に歯の相談に乗ることで、「むし歯や口腔の不安」を減らしたいという思いでやっています。お口の状態を伝えることで継続的に来てくれる方も多く、両親揃って来てくれることもあります。やはり歯科医院を予約して、決まった時間に子どもを連れて受診、泣く子を抑えて診てもらうことは、小さいうちはなかなかハードルが高いと思うので、いつも遊びに来ている、なじみのあるスペースの続きで、お子さんもお母さんも負担が少なく、お口を診せられて、気になることを聞けるような、こういった場をぜひ活用していただきたいです。
むし歯予防にはホームケアがとても大切になります。ここで一緒にやった歯みがきの方法を家で再現できるように、歯ブラシを当てる角度や力の強さ、動かし方、磨き残しに気を付ける点、嫌がらない口の開かせ方など、なるべく具体的にお伝えするようにしています。歯ブラシも口の大きさや発達段階に応じてさまざまな形のものが出ていますし、フッ素入りの歯みがきジェルには美味しい香り味のものもあります。相談の際は、いろいろ歯みがきグッズを実際に見てもらっています。これはどうかな?といろいろ試してみて、その子にあったグッズや方法が見つかるといいですね。
とにかくお母さんたちは日々本当にがんばっているので、一人で悩まず少しでも歯やお口に関わる不安を減らせるお手伝いができればと思います。お話している中で、歯とはまた別の悩みが出てきても、ここでは栄養士さんや保健師さんもいますので、皆で子育ての力になりますよ。
取材者; 衛藤美緒(ゆめサポママ@ながの) 子どもが成長するにつれて、心配事もめまぐるしく変わっていく幼児期。大人とゆっくり話せるだけで、その日一日は肩が軽くなったような気持ちを覚えています。 待ったなしの命を抱えて育児真っ最中のママたちに、予約なし・長時間というかたちで相談窓口を大きく開いてくれているのは、どれほど心強いことでしょう。「ここに来て話してくれれば、どんなことでも力になるよ 一人じゃないよ」という塩尻市の強いメッセージを感じました。
※ この記事は2025.2.19に取材した内容に基づき記載しています。
最新の情報は、塩尻市健康づくり課にお問合せください。