
相談者の悩みの傾向や、接していて感じることはありますか?

ネットにこう書いてあったんだけど、大丈夫なんでしょうか、とネットの情報で不安になって問い合わせてくる方が多いと感じます。

例えばどんな相談ですか??

乳児突然死について読んだらとても心配になってしまった、便秘で3日間うんちが出ないと腸の病気だとネットに書いてある、水分摂取はネットで見た一日摂取量ほどうちの子は飲めてない気がする、生後2カ月だと睡眠時間は〇時間て書いてあるけどうちの子はそんなに寝ていません、大丈夫でしょうかなど様々です。離乳食でも、SNSにすてきな離乳食が上げられていて、私はこんなの作れていない、と動揺したり・・・



そんなこともあるんですね・・・

育児は思い通りにいかないことだらけだと思うんですけれど、今のお母さんたちは真面目なのか、自分でネット調べてみて、それでも不安が解消されずに相談という流れが多いですね。
たとえば離乳食だったら、食べなかったら味付けを変えてみたり塩気を足したり工夫するような余裕がなく、何か正解があって、その通りに物事がスムーズに進んでいかないことにストレスや不安を感じるのかなと感じます

他にはどんな相談がありますか?

「病院の先生は診察の時こう言ってたんだけど、納得いかないのですが」という相談もあります。
限られた診療時間の中でその場ではなかなか医師に質問できず、胸に抱えて持って帰る人もいますので、きっと先生はこういう考えで言ってくれたんじゃないかな?と医師の方針を推察して、従ってもらえるような方向性で答えています

子育て相談だけではないんですね。

他には、育休制度が充実してきていますが、急に24時間顔を突き合わせて家に居ることで、お互いが支えになるはずが、ストレスを感じてしまうことも多いです。育休を有意義なものにするためには、ただ休むのではなく、
事前に何をしてほしいか役割分担をしっかり夫婦で話し合っておくことが必要だと感じます

育休をとればOK!というわけでもないと・・・

産後ケアでお母さんたちと接していると、とにかく疲れている、少しでも寝たいという方が多くて、便利な世の中になっても育児は大変で、本当に疲れているのだなと感じます。
今、妊娠から出産に至るまでにすごく時間もお金も気力も使っているという方も多くて、そこからまた育児がスタートする…思った以上に育児ってしんどい、と言葉に出す方もいますね。
アパートで生活していて隣近所は知らない人ばかり、子どもの声や物音を気にして緊張した状態で部屋の中にいるという環境だったり…
産後ケアではここがあってくれてよかった、と言って帰られる方がほとんどで、今の人にとって必要な場なんだなあと思いますし、これから利用が増えていくと思います。

妊産婦さん、ご家族へのメッセージをお願いします

とにかく一人で悩み事を抱えない、頼ってほしいですね。頼れる人はいますか、というアンケートを取ると、親世代の知識はもう古く、ママ同士のつながりもコロナで難しい、結果「ネットを見ます」という人がとても多い。
地域の助産師や市町村の保健師にという人は非常に少ないので、頼れる身近な専門職を、ぜひぜひ活用してもらいたいと思います。
あなたのことをすごく気にかけていますよ、心配しないで、安心してなんでも相談してみて、と声をかけたいです!
